働きやすさと働きがいの両立。
多くの企業が試行錯誤しながら取り組んでいる難しいテーマです。
今朝の日経新聞で面白い記事がありました(「プラチナ移行で生き生きと成長」)。
企業を「モーレツ企業」、「ホワイト企業」、「プラチナ企業」というふうに分けています。
昔多かった「モーレツ企業」は、働きがいを重視する反面、どうしても残業時間が長く離職者が多い傾向があります。
この数年間で「ホワイト企業」という言葉が定着しました。
「ホワイト企業」はワークライフ・バランスを重視することで働きやすい環境が整備されています。
ただ、特に若い世代からすると物足りないという声も聞かれるようになりました。
そこで、「プラチナ企業」への進化が求められていると記事は伝えています。
「プラチナ企業」の特徴として3つ挙げていています。
- 老若男女が生き生きと働ける
- 会社と社員の目指す方向が一致している
- 働く場所や時間を問わない柔軟な労働環境が整備されている
要するに、働きやすさと働きがいが両立された環境ということです。
働く環境ということを考えたとき、いつも15年くらい前に研修で1ヶ月滞在した米国企業のことを思い出します。
当時私は外資系企業で働いており、1ヶ月間研修を兼ね親会社の米国オフィスで働く機会がありました。
このとき驚いたのは、みんなが生き生き働いていることでした。
結果も出すし、向上心もプロ意識も高い。
始業時間は8時だったのですが、7時過ぎにオフィスにいる人も多く、逆に16時半過ぎにはほとんどの人がオフィスからいなくなっていました。
友人や家族との時間も仕事と同じくらい重視しているようでした。
働く部門が情報システム関連だったため、急なシステム対応に追われることもあります。
そのときはたとえ夜遅くだったとして、みんな前向きに対応していました。
また、各種研修制度もしっかり整っていました。
自分のスキルを磨くための社内研修に自由に参加できます。
当然スキルが上がれば、空いたポジションへ自分から手を挙げることもできます。
1ヶ月間この環境で働いていたとき、こんなにモチベーションが上がり自分の向上心を掻き立てる環境はないと思ったものです。
この企業は大企業であり、働く部門によっては「ブラック」という評判も多くありました。
ただ、少なくとも、米国の情報システム部門に関しては「プラチナ」だったんだろうなと思います。
お互いをリスペクトし合う環境、ユーモアのある環境、結果を求められる環境、上司や同僚からのサポートが得られる環境、スキルを磨く研修制度が整っている環境、やりたいポジションへ手を挙げられる環境。
今から考えても素晴らしい環境だと思います。
まあ、中堅以上の社員にとってどう見えていたのかはわかりません。
いろいろなことがあっても不思議ではない(笑)
ただ若手社員の私としては最高の環境でした。
働きやすさと働きがいの両立。
働きやすい環境づくりとして制度やルールなど形だけ整えてもダメですね。
社員にしっかり結果を出すことを求めていくことは必須なんだと思います。
求める水準を高くしていく。
そのときに社員が周りからのサポートを得られるかどうか。
ここがポイントになると思います。