0266 「良いもの」に対する価値観

予算を超えた買い物をしてしまうとき、その商品の価値を考えます。

予算というのは、そのときの自分の生活状況を考えた上で、「この商品(体験)にはここまでなら出せる(出したい)」というものですよね。

購入する対象をどう捉えるかでも、この予算額が変わります。

例えば、衣服。

普段衣服に興味のない人からすると、ここへの支出は極力下げたくなります。

でも、ファッションが好きな人からすると、積極的に支出したくなります。

当然、選ぶ衣服の価格帯も変わってきます。

例えば、本。

本をたくさん読む人は、湯水のように本に対してお金を使うことを厭わない。

本を読まない人からすると、無駄と思える支出かもしれません。

例えば、旅行。

旅行は体験です。

体験にどのくらいの支出をするかは、その人の価値観になります。

海外への旅行は大きな支出になりますが、それに見合う体験ができます。

国内旅行でも場所によって予算が変わります。

そのときにどのような体験をしたいかで予算額が変わります。

この決める予算ってその人の価値観ですよね。

実際に売り場で商品を見ていくと、その価値観が崩されるときがあります。

商品についての知識が少ない場合によく起こります。

良い商品にはそれなりの価格がついています。

手にとって商品を比較するとわかります。

明らかに質が違うなと。

多少高くなっても購入したいと思ったとき、予算を超えることになり、自分の価値観に修正が加わります。

このレベル感はこのくらいの予算が必要なんだなと。

上を見たらキリがないのですが、できるだけ「良いもの」に囲まれていたい。

大抵「良いもの」は価格も高い。

そのときに「あー、こんなに高いのか」と思うのか、「この良い商品を提供する人たちへ対価を支払いたい」と思えるか。

自分が納得して購入するなら、気持ちよくお金を支払いたいと思っています。

その商品を作っている人たちがいて、それを販売する人たちがいる。

その人たちにも生活があり、家族もいる。

いろいろな思いでこの商品が出来上がっている。

商品を購入する際には、その商品には生産者がいることを想像できるようになりたいと思っています。

そして、気持ちよくお金を払いたい。

提供者側として考えてみます。

以前携わっていた業種では、1本3,000円台するシャンプーを提供していました。

良いものは良い。

ドラッグストアでしかシャンプーを購入しない人からすると、この価格帯は考えられないことかもしれません。

でも、作り手としては、それなりの思いを込めて提供しています。

現在関わっているプロジェクトでは、開発している新商品の値づけを考えています。

良いものは良い。

その自信と商品に込められた思いをどう価格に反映させていけるか。

商品価値というのは面白いです。

「良いもの」を通して価値観が崩れるのもまた面白い。

消費者としても豊かになりますし、提供者側としても嬉しいことです。

どちらの立場にいるにせよ、価値観が崩れることを容認する柔軟性を持ち続けたいと思っています。

35歳のときに40年以上続く会社を後継者として 事業承継を行い、6年間代表として経営に携わりました。代表を退任後は、中小企業の事業承継を支援しています。中小企業診断士/ビジネスコーチ
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