0053 度が過ぎるクレーム

お金を下ろしに銀行へ入ると、遠くの方から男性が騒いでいる声が。

そちらの方を見ると、70代くらいの男性のお客さんが行員の女性に文句を言っていました。大きな声を出し、食い下がっているようです。

あまりジロジロ見るのも良くないと思い、ATMでお金を下ろし銀行を出ました。

このように大声を張り上げクレームをつけて騒ぐ人ってたまに見かけますよね。

相当腹に据えかねることがあるのでしょう。

以前、スーパーで買い物した際、レジ横で奥さんを連れた60代くらいの男性客がスーパーの責任者と思われる人にずっと説教(?)していました。奥さんは一歩引き、男性をなだめていました。男性の怒りはおさまらず、ずーっと大声で店員に詰め寄っていました。

店員さんが気の毒でした。

企業側からするとお客様のクレームは貴重であると言われます。不満があったときに何も言わず立ち去る人がほとんどで、この人たちは2度と戻ってこない。その点、クレームをつける人は気が済むと次回も来てもらえることが多い。

でも、度が過ぎるクレームは周りから見ていても見苦しい。

そういうのを見ると思うんです。

延々と店員に文句を言い続けたところで何も変わらない。

そう思っておいた方がいい。

企業側は一定のマニュアルに沿って商品・サービスを提供しています。その場でお客が文句を言ったとしても、特別な対応はできないもの。ましてや、お客側の一方的な言いがかりであれば、何も変えられません。

それを考えると、延々と店員にクレームをつけていることが時間の無駄だし、何よりも自分の小ささを周りに見せることになってしまいます。

銀行で騒いでいる人を見たとき、そんなことを感じました。

クレームで思い出すのは、20代の頃に私が飲食店でとった恥ずべき行為です。

とんかつ屋さんへ友人と入りました。隣は若いカップルが座っており、同じタイミングで注文しました。

10分程経った頃、店員さんが隣の席の男性のもとに食事を運んできました。この男性は首をかしげながら食べはじめました。友人と私のもとにも運ばれました。私に運ばれたものを見ると、自分が注文していないものでした。

つまり、隣の人と私のものが逆になってしまったのです。隣の人はすでに箸をつけています。

店員さんは「すみません、すぐに作り直します。」と言いました。今から作り直しても10分くらい待たないといけない。腹が立っていた私は、その場を立ち、支払いはせずに店を出ました。隣の男性が自分で注文していないものが来たときに何も言わなかったことへの抗議も込められていました。

友人、店員さん、隣のカップル、周りの人、いろんな人に不快な思いをさせてしまいました。

あんなことするべきではなかった。今ではそう思います。不快感でその場を立ち去るなら、せめてお金は払い、店員さんに丁寧に接すれば良かった。若気の至りです。

クレームをつけたくなる気持ちは痛いほどわかるのですが、度が過ぎるというのは、結局は自分をコントロールできないから。

人の振り見て我が振り直していきたいですね。

35歳のときに40年以上続く会社を後継者として 事業承継を行い、6年間代表として経営に携わりました。代表を退任後は、中小企業の事業承継を支援しています。中小企業診断士/ビジネスコーチ
ホーム
記事
検索
雑記メモ