0052 真正面から接する

お客様から補助金申請支援を依頼されました。

会社の状況も把握しているため、適した補助金をご提案し対応することになりました。

補助金申請には事業計画書を作成する必要があります。半年〜1年後の取り組みを具体化するべく、お客様にヒアリングする場を別途設けました。

話を進めるにしたがって、補助金申請がこの会社にとって最適な選択肢でないと感じるようになりました。

ちなみに、補助金の多くは採択されてからの取り組みが対象となるため、取り組む計画を補助金の採択時期に合わせていく必要があります。計画を立ててから申請まで1ヶ月とします。申請してから採択結果が出るまで2〜3ヶ月かかります。実際に取り組めるのはその後です(採択されれば)。

今の時代、半年も経つと経営環境はかなり変わっていることが多い。計画していたものがそのまま実施できないことも多いです。

先ほどのお客様と話をしていく中で、補助金のスケジュールに合わせていくことが適さないと感じ、申請をしないことをご提案しました。

自分だけのことを考えると仕事を頂いているので進めたいという気持ちもあります。ただ、仕事が1つ減ったとしても、お客様にとってやらないという選択がベストになるのであれば進めるべきではないですよね。

若干、葛藤のようなものはありました(笑)

お客様のことを一番に考えて行動する。

なかなかできることではないですよね。でも、そうありたいと思っています。

巷に溢れる広告や営業活動を見ても、自社の商品やサービスをよく見せるために多少なりとも誇張しています。お客様のことを一番に考えているようには思えないことも多い。真正直にやっている事業者は少ないのではないでしょうか。

以前、ある社長さんが仰っていました。

「本当にお客様のことを思っているなら、取引停止覚悟で苦言を呈することも大事だ。」

真正面から接する。

お客様とはそんな関係性でいたいと思います。

35歳のときに40年以上続く会社を後継者として 事業承継を行い、6年間代表として経営に携わりました。代表を退任後は、中小企業の事業承継を支援しています。中小企業診断士/ビジネスコーチ
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