『どうする財源−貨幣論で読み解く税と財政の仕組み』(中野 剛志著/祥伝社新書)

国の財源がどのように使われているかを知りたくてこの本を手にしました。
どのように使われているかではなく、財源をどう捉えるかという内容でした。当初想定していた内容ではなかったのですが、大変勉強になりました。
本書では「現代貨幣理論(MMT)」がどういう理論なのかがわかります。
以前、ニュース番組である政治家が「国はどれだけ借金しても破綻することはない」と言っていたのを思い出します。現代貨幣理論(MMT)がベースになっている考えだと思うのですが、どういう主張なのかが少し理解できました。
「変動為替相場制の下においてであれば、自国通貨を発行する政府は、財政破綻(債務不履行)に陥ることはない」(p.141)
高インフレを抑えていくことは必要になります。
現代貨幣理論(MMT)は比較的新しい理論で、アメリカの経済学者ステファニー・ケルトンらが提唱しました。この理論に関しては賛否両論あり、政策として公式に採用している国はまだありません。ただ、議論は進んでいるようです。
ひとつの考え方として理解しておくことも大事なのだと思います。
この本では、現代貨幣理論(MMT)反対派への批判にも多くの紙面を割いています。それを読んでいて、いかにこの理論が今までのやり方や考え方と違うものであり、反対意見も多いのかが伝わってきます。
お互いの主張を紙面ではなく口頭で討論する場があれば、ぜひ聞いてみたいです。
ちなみに、本書を読んでいて、著者の反対派への批判の仕方(言葉の表現)に不快感を感じました。主張している内容は興味深いのですが、言葉遣いが残念でした。
