「薬指が人差し指より長いあなたは、特別な人です。」
YouTubeでいくつもこういった動画を見かけます。
さっそく、自分の手を見てみます。
おー! 薬指が長い!
では、薬指が長い人はどういう特徴があるのでしょうか。
- 感受性が強い
- 直感力が強い
- チャレンジ精神旺盛
- 周りから頼まれやすい
- 行動的
- クリエイティブ など
ふむふむ、たしかに当てはまる!
ある動画ではこう言っています。
「前世からの何かしらの使命を背負っている」
おおおお、自分は特別だわ。
・・・本当にそうなのか?
調べてみると、薬指が人差し指より長い人は男性に多いようです。
胎児のときに受けた男性ホルモンの量に関係するという研究もあります。
だとすると、多くの男性は「前世からの使命を背負って」いることになる。
なにも稀有なことではないじゃないか!
この手の話になぜ乗っかってしまうのか。
正直、私も乗っかって喜んでいました(笑)
「自分は特別なんだな」
こう思えると嬉しいからでしょう。
なぜか挙げられている特徴も自分に符号する部分が多い(気がする)。
星占いも似たようなもの。
楽しい。
でも、いつも純粋に思います。
「◯座の運勢というけど、それって同じ年に生まれた人はすべて同じ運勢になっちゃわないか?」
人は自分に「特別の物語」があると信じたい生き物です。
不安なのかもしれない。
自信がないからなのかもしれない。
そもそも、一人ひとりは希少であり「物語」はあるもの。
別に「特別」でもなんでもなく、「自分の」物語があるだけの話。
マーケティングの観点で眺めてみます。
「薬指が人差し指より長い人は・・・」
これは気になりますよね。
実際に指を比べてみたくなる。
薬指が長いことがわかると、その先を見たくなってくる。
薬指の長い人の特徴を見ていくと、自分が「特別」のように感じてくる。
「他にも薬指が長い人はいるだろう」と思いつつも、自分の周りの人に確認するくらいしかできない。
薬指が長い人が少なければ、「やっぱり、自分だけか」となる。
薬指が長い人が多かったとしても、「自分の周りだから多いんだな」となる。
自分の特別感に浸るために、何度も、何度も、同じ動画を見る。
結果、動画の視聴回数が増える。
動画配信者は儲かりますね。
人は自分を希少と思いたいもの。
そこで生まれる心理の動きは面白い。
つかの間の特別感でした。
