『国際政治』(高坂正堯著/中央公論新社)
国際政治に関して学ぶなら、入門書としてまずはこの書物。
あちらこちらでそう言われているので、読んでみました。
現在、放送大学の「現代の国際政治」という授業を視聴しており、国際政治への理解を深めたいと思い読みました。
本書は「入門書」というには少し難しいところもあり、読む人の基礎知識の量によっても感じ方が変わる気がします。
じっくり読み込み、かつ専門家にレクチャーを受けながら読み進めていくと理解が深まりそうです。
個人的には、放送大学のテキスト(『現代の国際政治』)の方が初心者にはわかりやすいと思いました。
印象に残った点をいくつか記しておきます。
「国際政治はつねに複雑怪奇である。」(p.7)
「各国家は力の体系であり、利益の体系であり、そして価値の体系である。したがって、国家間の関係はこの三つのレベルの関係がからみあった複雑な関係である。」(p.21)
「戦争はおそらく不治の病であるかもしれない。しかし、われわれはそれを治療するために努力しつづけなくてはならないのである。つまり、われわれは懐疑的にならざるをえないが、絶望してはならない。」(p.232)