『LISTEN – 知性豊かで創造力がある人になれる』(ケイト・マーフィ著/日経BP)

私が参加している中小企業診断士の「マネジメント・カウンセリング」という研究会での課題図書として読みました。
ジャーナリストであるケイト・マーフィさんが、「聴く」ということに関してさまざまな角度からまとめています。
「聴く」ということをまだ深く学んでいない方にはおすすめの本です。
私が「聴く」ということを学び始めたのは10年ほど前でした。当時は人生のどん底にいる時期で這い上がることに必死でした。
コーチングやカウンセリング手法を学ぶ中で、「聴く」ということの大切さを理解し学びを深めていきました。
振り返って一番役に立ったと思うのは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が提供している「産業カウンセラー養成講座」です。
カウンセリングに関する知識・技能をじっくり学ぶことができる講座で、「傾聴」が常に中心になる内容です。
ここで身につけたスキルは、その後の私の人生を大きく転換させました。
「傾聴」のスキルを実践するため、仕事の場で「聴く」を常に意識しました。
そのおかげで、大きなオファーをいただき、今まで考えたこともないような経験をさせてもらえる環境に身を置くことができました。
「聴く」ということの大切さ、力強さを自分の経験として実感しています。
それでも、時間が経つにつれて意識が低下することもあります。相手の話に集中しきれていないときもあります。
この本を読むことで、そういった自分の「聴く」行為を振り返るいい機会になりました。
そして、いくつか反省点も出てきました。
この本の中で特に印象的だった箇所があります。
「私たちが他の人の話に耳を傾けると、それが自分の内なる対話の口調や質を決める」(p.283)
私たちは常に自分自身とも対話しています。自分に対して厳しい言葉を投げることもあれば、優しい言葉を投げることもある。慰めることもあれば、共感することもある。
自分に投げかける言葉は、自分自身の精神状態や考え方を左右します。
著者は、他の人の話にどう耳を傾けるかが、自分へ投げかける言葉を左右すると言います。
これは深い内容だと思いました。
この10年近く「聴く」を常に意識してきました。
もっともっと「聴く」能力を磨き、極めていきたい。
この本を読み、そのような決意を新たにしました。
最終的には、スキルではなく、人格に行き着くと思っています。
そこまで目指したいと思います。
