『2050年の世界 見えない未来の考え方』(ヘイミシュ・マクレイ著/日経BP)

この本を購入したのは2023年の年末でした。
それから私の書棚に積んである状態が続き・・・。
やっと読む気分になりました(笑)
この本は大変面白かったです。
2050年の世界情勢をただ予測している本かと思ったのですが、しっかり根拠をもとに現在から30年後の状況を考察しています。
アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジア、アフリカ・中東、オーストラリア・ニュージーランドと、それぞれの地域や国の抱える課題を押さえた上で、今後起こり得ることが描かれています。
現在の世界情勢を理解するにも、本書はおすすめです。
国に影響を与える要因として大きく5つを取り上げています。
- 人口動態
- 資源と環境
- 貿易と金融
- テクノロジー
- 統治体制
これら5つの要素が今後の世界情勢にどう影響していくのか。
大変興味深いところです。
印象に残った部分としては、21世紀は「アジアの世紀」となるというところです。
「産業革命がはじまるまで、アジア文明の経済は、残りの世界の経済よりはるかに大きかった。経済に関しては、それまでずっと「アジアの世紀」だった。19世紀と20世紀が例外的な状況だったのだ。いまは本来あるべき姿へと戻っているところであり、その流れはこの先ずっとつづく。」(p.317)
現在を生きている世代としては、どうしても今のパワーバランスを基準に物事を見がちになってしまいます。
でも、長い歴史の流れから見ると、アジアの持つ役割は大きく、ふたたびそこに戻っていく。
こういう捉え方は気づきが得られます。
日本の最大のテーマは高齢化社会。
「高齢化する国民は高齢者のニーズを満たす日本をつくりたいと思うようになる。それは外の世界に目を向けず、内向きになるということだ。」(p.337)
日本が高齢化という課題に対処した社会を構築できると、それは今後高齢化する国々のモデルにもなると著者は述べています。
日本だからこそできる社会づくりとは何なのか。
著者は本書を「たたき台」と位置付け、今後エビデンスが積み上がるに従いこの「たたき台」を修正しながら理解を深めていく手助けになればと言います。
個人的には、本書を5年ごとに読み返し、その時点でどこまで何が進んでいるのかを確認しつつ、各国の課題や国際情勢がどう変化しているのかをみていきたいと思いました。
