「そうか、ここでつながるのか」
こういう瞬間が最高です。
昨年から掘り下げているテーマ「人間は長い歴史の中で、何を考え、どう文学、芸術、政治などに影響を及ぼしてきたのか」。
今読んでいる世界史の本の中で、紀元前ギリシャの箇所でこういう文章が出てきました。
「『思索の深さ』と『形のうつくしさ』をアテナイ人は、もうひとつの芸術すなわち文学で結びつけた。そうして生まれたのが、演劇であった。」(『若い読者のための世界史』ゴンブリッチ著 p. 103)
そうだ、たしかに、演劇の原点に近いところにギリシャがあった。
学生の頃、演劇学部で演劇史を学びました。
最近あたらしい本棚を購入したので、実家から大量の本を運んでいたのですが、その中に、25年前に大学で使っていた演劇史のテキストがありました。

古びて、ほころびて、ヨレて、埃っぽくなっているテキスト。
古代ギリシャの演劇に関して書かれている箇所を開くと、当時引いたマーカーが目に入りました。

あのころの情景がよみがえってきました。
わけもわからずに必死に読んでいたな〜、ホント懐かしい。
なんだか演劇史を改めて学び直したいという気持ちがじわじわと湧き上がってきました。
昨年から考えているテーマに関連させる形で、人間の考え方の変遷で、どう演劇という表現手段を使ってきたのかを追っていきたいなと。
このテキストが手元にあるのも何か意味があるのかもしれません。
ギリシャ悲劇の作品もいくつか読み返してみたくなりました。
『オイディプス王』や『アンティゴネ』あたり。
20年近く演劇に触れていない時間が流れ、気がつくと中年期。
大学時代に学んだ演劇が仕事に活かされていないと感じていた日々。
でも、どこかで、心の中に大切なものとして残り続けていました。
あのころに読み込んでいた本たちを、ただ本棚に並べたいというだけで実家から運んできただけなのに。
で、今、このタイミングで、改めて、演劇史を学び直したくなってきた。
しかも昨年から考えているテーマと一緒に。
「そうか、ここでつながるのか」
ムダな経験なんてないですね。
必要なときに、必要なことを経験するようになっている。
あとでそれが何かの形でつながっていく。
ここで演劇史に関心が向いたのも、それを必要としているからなのでしょう。
よし、やっぱり、そうですね。
今年は久しぶりに演劇でも観にいこう。
