『考えすぎないコツ』(枡野俊明著/東洋経済新報社)

書店へ入るとふと目に飛び込んでくる本があります。
そういった本に出会えることが書店へ行く楽しみです。
本書もそういう出会いの一冊です。
著者は曹洞宗徳雄山建功寺住職の枡野俊明さん。
枡野さんの本は以前にも読んだことがあります。
ちょっと心が疲れているときに出会ったので、本書からかなり元気をいただきました。
こういった本はそのときの自分の精神状態で得るものが変わります。
今の私には以下のような言葉が琴線に触れました。
不安と「今、この瞬間」
「どれだけ困った事態に陥っても、その解決に向けて行動しているうちは、不安を感じることもありません。(中略)禅はしつこいぐらいに『今、この瞬間』を生きなさい、今を生き切りなさいと説くのです。」(p. 28)
「『結果がほしい、結果が出ないことはやる価値がない』という考えは、『今、この瞬間』を生き切ることを第一とする禅にとっては、邪念でしかありません。」(p. 101)
今の私は不安を強く感じてしまう時期にあります。
そういうときだからこそ、これらの言葉に響くものがありました。
将来を考えるから不安を感じるわけで、「今、この瞬間」に集中して動いていれば不安は軽減される。
不安を感じてしまうときは「今、この瞬間」に意識を集中したいと思います。
流されてみる
「どうにもならないことをどうにかしようと頑張っても空回りするばかり。ただ『のんびりやる』しかないことも、時にはあるのです。」(p. 188)
「いったん流されてみることで新たに見えてくるものがある」(p. 203)
私の今年のテーマである「自然にまかせる」を後押ししてくれる言葉です。
もがいても仕方がない。
流れてみます。
お金・ご縁
「人間のこざかしい損得勘定など、ご縁の力の前では、大したものではありません。」(p. 99)
「お金とは、あなたの周囲に張りめぐらされた縁から生じているものです。(中略)縁を育てるため、お金を『巡らせる』ことです。お金を自分の手元に留めず、誰かのために使うことを、忘れてはいけません。」(p. 157)
お金を回すことは私の課題のひとつです。
縁を育てるためにお金を巡らす。
いい言葉です。
ありのままの自分
「比較をやめ、盛ることもやめ、自分以上でも自分以下でもない『ありのまま』の自分を生きることです。」(p. 70)
「人は、誰かに肩書を与えられ、その肩書にみあった人間であろうとしているうちに、肩書が自分の本質だと錯覚してしまうのです。」(p. 167)
ありのままの自分でいることは本当に難しい。
比較してしまう、盛ってしまう、肩書に頼ってしまう・・・。
それらを全てなくしたいです。
名刺交換をすると、ごくたまにその人の名前だけしか載せていない名刺を渡されることがあります。
純粋にかっこいい。
きっとその人は「ありのまま」で生きようとしているのだと思います。
習慣
「やる気の有無とは関係なく動けるよう、自分に『箍』をはめるのです。」(p. 133)
箍(たが)をはめる。
私は朝4時台に起きるようにしています。
私にとっての「箍」です。
これがあるから朝からエンジンをかけて仕事ができる。
逆に4時台に起きることができない状態が続いているときは、仕事のリズムが崩れっぱなしになってしまいます。
「箍」をはめることの大切さを感じます。
実践
「目の前にあるコップに注がれた水は冷たいのか、温かいのか。実際に飲んでみるか、手を触れてみる以外に、冷暖を知る方法はない。」(p. 204)
いいたとえです。
やってみないとわからない。
仕事に関しては、実践なしで評論するような人にはなりたくないと思っています。
いいタイミングでいい本に出会いました。
感謝です。
