0714 『Not the End of the World』

『Not the End of the World』(Hannah Ritchie著/Chatto & Windus)

環境問題に関しての本です。

2024年に出された本の中でも評判が良かったので手に取りました。

著者はデータサイエンティストでオックスフォード大学の上級研究員であり、データに基づいた上で8つのトピックを深堀しています:持続可能性、大気汚染、気候変動、森林伐採、食料、生物多様性、海洋プラスチック、魚の乱獲。

本書を読んで感じたことは、データをしっかり見ていくということがいかに大事なことかということです。

なんとなく「〇〇が悪くなっている」、「△△の取り組みは環境に良い」と思いがちですが、データを見ると景色が変わることも多い。

例えば、海洋プラスチックごみが問題になっていますが、海に流れ込むプラスチックはプラスチック廃棄物全体の6%以下であることは間違いなさそうで、著者の推定では0.3%程度ではないかとしています。

スーパーのビニール袋にしても、プラスチック全体からすると大した量ではなく、COs排出量も比較的低い。

買い物袋にこだわるくらいなら、その中に何を入れるのか(何を買うのか)を考える方がよっぽど環境問題には貢献すると指摘しています。

何を購入するかという点では、牛肉の消費を少なくしていくことがさまざまな環境問題に貢献できるといいます。

さまざまな問題は密接に関わっており、ひとつの改善が他の問題解決に貢献するという側面もあります。

「私たちが直面している問題は密接に関連しています。(中略)再生可能エネルギーや原子力エネルギーへの移行は、大気汚染や気候変動の改善につながります。牛肉の消費を減らせば、気候変動、森林伐採、土地利用、生物多様性、水質汚染の問題が改善されます。作物の収量を向上させることで、気候変動への対策となり、人類全体の利益にもなります。」(p. 291 意訳)

本書では「我々ができることは何か」も考えています。

個人個人の生活においては、何をして、何をやめてなど、そこまでストレスに感じる必要はなくできる範囲で行えばいい。

また、大きな方向性に向かっているなら、多少異なる部分があったとしても(原発賛成反対など)同じチームだということです。

現代に生きる我々は、過去からの流れである現在の状態をより良いものに変えていける世代でもあるというところが著者のメッセージとなっています。

個人的には、牛肉消費を少なくすることはできますが、魚を食べる量を少なくすることはできず、電気自動車への乗り換えも今は不可です(イヤです)。

ただ、常に環境問題にはアンテナを張っておきたいと思います。

読んでいて楽しくなる本でした。

メディアで出てくる見出しを鵜呑みにしてはいけない、気になったら自分でも調べてデータを確認する、といったことが学びとしてありました。

経営経験やコーチングの実践を通じて、深い対話により経営の選択肢を広げ、納得感のある意思決定をご支援しています。また、組織やチームの関係性を育む支援に取り組んでいます。3Cサポーター/中小企業診断士
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