ChatGPTがリリースされ1年が経ちました。
たまに「検索」のような形で使っているのですが、最近はもっとしっかり使いこなせるようにしていきたいと思うようになりました。
仕事の効率化のためというよりは、こういった技術の進化に遅れないようにしたいという思いが強いです。
ChatGPTを提供しているOpen AIでCEO解任騒動がありましたね。
AI開発の安全性に関する考え方の違いから、取締役会がCEOのサム・アルトマンさんを解任。
770人いる従業員の9割が「アルトマンさんが復帰しないと退社する」と取締役会に迫り、結果的にはアルトマンさんがCEOへ復帰しました。
従業員の9割からの支持があるなんてすごいですよね。
リーダーとしては自分が進めていることを従業員が支持してくれることは、本当に嬉しいことだと思います。
「ウォール・ストリート・ジャーナル日本電子版」(11/24)に面白い記事が載っていました。
この解任騒動の背景には、思想・哲学の対立があるようです。
「効果的な利他主義」という考え方があり、それを支持する人はAIの性急な開発は人類を破壊しかねないと考え、スピードより安全性を重視すると。
取締役会ではこの考え方が大きかったようです。
「効果的な利他主義」という言葉を初めて聞きました。
これは「証拠と慎重な推論を用いて、最も効果的に世界をより良い場所にする方法を考え、それに基づいて行動を起こす」社会運動のこと(Effective Altruism Japanのホームページより)。
この運動は2000年代に発展しました。哲学者のピーター・シンガーさんやウィリアム・マカスキルさんの影響を大きく受けています。
今回の解任騒動では、AIをどう捉えるかという思想対立が背景にある。
アルトマンさんが復帰したことで、従来どおりAIの開発が進んでいきそうです。
これをアメリカの企業で起こった出来事と捉えるのではなく、AIをどう捉えていくかを自分事として考えていく必要があるのだと思いました。