NHKの「日曜討論 〜深刻化する人手不足 暮らしは 対策は」(2023.6.18放送回)を見逃し配信で視聴しました。
人手不足というテーマで出演者のさまざまな意見が聞けました。
あらゆる業種で人手不足が深刻化しており、人手が足りないことによる倒産件数も増えています。
人手確保と賃上げということは密接に関わってきます。
「業績が伸びたら賃金を上げる」と考える経営者が多かったのですが、これからは「賃金を上げて人手を確保し、成長を促進させる」という考え方をしていく必要がある。
出演者の一人がこう話していました。
この考え方はとても大事だと思います。
ただ、小さな会社や業績が良くない会社は、これができるのに時間がかかりそうです。
目の前の資金繰りに追われている会社が、スタッフの賃金を上げて成長を目指すというマインドにはなかなかなりづらいです。
人が足りなくても、追加で雇う余裕のない事業者も多いです。
投資と割り切って踏み込むことが大事ではあるのですが、とはいっても、採用した人材が即戦力となるには時間もかかります。
人手が足りないからといって誰でもいいわけでもないですし、サービス業であれば最低限の接客力が必要になります。営業職であればそれなりのスキルも必要です。
即戦力人材を採用するのであれば、それなりの報酬の水準も求められます。
人材力を信じたいが、現実的に厳しいこともあります。
人材の成長に合わせて事業の成長を見込んでも、結果的に人材が去っていくこともあります。
それによって会社が傾くこともあり得ます。
それでも、人がいないと事業の成長が見込めないことも事実です。
人手の確保にはそれなりの投資が必要です。
賃金水準も考えないといけません。
「人材」と「賃金」をどう事業の実態に合わせながらバランスを取っていくか。
今後ますます経営者の覚悟が求められそうです。