『「強い円」はどこへ行ったのか』(唐鎌大輔著/日経BP)

エコノミストである唐鎌大輔さんの本です。
最近新刊が出たのですが、その本を読む前にこちらの本を読んでおきたいと思い手に取りました。
本書は2022年に刊行されました。
2021年から進行してきた円安に関し、短期的視点ではなく長期的視点で日本経済の構造要因を分析しています。
円安のメリットとデメリットを挙げた上で、こう指摘しているところが印象に残りました。
「メリットを享受できるのは輸出や海外投資の環流という動きが身近なグローバル大企業であって、内需主導型の中小企業や家計部門はデメリットが大きいという現実は残る。」(p.56)
円安による企業業績アップのニュースを見るたびに、円安で苦しんでいる知人の中小企業の社長さん達の顔が浮かびます。
日本の事業所の99%は中小企業ですし、7割の人は中小企業で働いています。
円安によるデメリットが大きいというのが庶民の実感ではないでしょうか。
著者の唐鎌さんの新刊を読む前段階として本書を読みました。
本書が出た2022年はコロナ禍でまだインバウンドが解禁されていない時期です。
あれからインバウンドも増え、新NISAも始まりました。
「デジタル赤字」という言葉も目にするようになりました。
新刊でも「円安」がテーマになっているので、どういった内容なのか楽しみです。
