昨日の日経新聞で「薬価下げ 商習慣が壁」という記事がありました。
製薬会社が卸会社へ納品する価格は、卸会社から医療機関へ販売する価格より高いことが多い。
それでも卸会社が赤字にならないで済むのは、最終的に製薬会社から卸会社へ一部払い戻しという形で補填しているためということです。
この商習慣は20年近く続いており、薬価が適切に引き下がる妨げになっていると記事は伝えています。
医薬品業界はこのような商習慣があるのですね。
はじめて知りました。
この記事を読んでいて一番先に心配になったのは卸会社のことです。
現在はこの商習慣により利益を確保できる状態にあっても、取引に透明性を持たしていくと、薬の価格競争が厳しくなってしまい、一番先に影響が出るのは卸会社ではないのかなと。
患者が買う薬の値段は国が定める公定価格のため、医療機関からするとできるだけ安いところから買いたくなります。
当然、価格競争も起きますし、卸会社の利幅はどんどん減っていく。
次第に卸会社の淘汰も進み、大手の卸会社に集中することになる。
次第に競争も少なくなり、価格やサービス品質にも影響が出るといったように、様々な課題は出てくるのでしょう。
この商習慣による課題は大きい一方で、これを改革する際には新たな課題も出てきそうです。
どのような形で改革が進むのか注視していきたいです。