友人と一緒にお客様へ提案する場がありました。
この友人が、どのようにお客様の思いを聞き、何を話し、どう提案するかを横で見ていて、大きな学びがありました。
私のアプローチ方法は、9割聴くことに専念するというもの。私から発する言葉は全体の会話の1割あるかないか。
一方、この友人は、6割聴き、4割自分の考えを交ぜながら盛り上げていきます。
私はこの8年近く、「聴く」ことを常に意識してきました。時間のほとんどを相手に話してもらうケースが多い。
お客様からこう言われたことがあります。
「平山さんが来るとすごく喋ってしまう。他の人には絶対に話さない内容まで平山さんには話してしまう。」
違うお客様からはこう言われたことも。
「あなたの熱意をもっと感じたいのよね。」
友人と一緒にいた提案の場に話を戻します。
友人は少し喋り過ぎかなと横目で見ていましたが、最後にお客様から友人へこんな一言がありました。
「これだけ当社の商品の良さをわかってもらって嬉しい。こういう思いを持った人にお願いしたいです。」
その一言を聞いたとき、友人の商品に対する思いが、たくさん喋ることでお客様にしっかり伝わったんだなと感じました。
熱意をしっかり伝えるためには、喋る量を増やすということも大事ですね。
安岡正篤さんの本の中で「応対辞令」に関してこんなことが書かれています。
応対というのは、いろいろの問題に応じ、かつその問題をきびきび処理していくことであります。また辞令とは、適当にそれに対して自分の考えを表現していくことであります。(中略)俄か仕立てではどうにもなりません。平素の修養、教養にまつほかありません。(『活眼 活学』安岡正篤 PHP研究所)
じっくり噛み締めたい文章です。