4月1日に「こども家庭庁」が発足しました。
子ども政策の司令塔として、今まで厚生労働省や内閣府などにまたがっていた少子化対策や子育て支援を一体で担っていきます。
地方公務員の友人で子どもの保護に携わっている人と話をする機会がありました。主に児童相談所の業務をしています。
人手不足が深刻で、現場ではかなり疲弊しているようです。
問題を抱える子ども自身に向き合うだけでも大変なのに、その家庭に対しても問題解決に向けて対応しないといけない。日々悲しくなるような現状を見聞きし、ときにはひどい言葉も投げつけられる。
「この仕事は『感情労働』です」
そう友人は言っていました。
そして、人手不足の中、有給休暇の消化や育児休暇といった「働き方のルール」も守っていかないといけない。一人が休むだけで回らなくなってしまう。
この友人は常に緊急用の携帯電話を持たされ、休日でも、夜中でも、必要なときに対応しています。
本当に大変なお仕事だと思います。
厚生労働省が公表している2021年度のデータによると、全国の児童相談所は225か所で、相談件数は増加傾向にあります。この10年で3倍以上。
このように相談件数が増加している中で、人手不足をどう改善していけるのか。
こども家庭庁に期待したいところです。
現場で起きている話を聞いていると、「え、それって子どものためなの?」ということもありました。
今までの経験やノウハウなどの蓄積でそのようなルールが決められているのかと思ったら、どうも違うらしい。対応の仕方など国からのガイドラインがあっても、実態がかけ離れていることもある。
この友人も疑問を感じることが多々あるようです。
虐待事件などが起きると児童相談所の対応に批判が集まることがあります。
でも、現場の疲弊という問題点があることも押さえておかないといけないと思いました。