久しぶりの歌舞伎座。
『十二月大歌舞伎 第一部』を観に行きました。
歌舞伎座が10年前にリニューアルされてからは、初めての歌舞伎座での観劇でした。
第一部の演目は、「旅噂岡崎猫」と「今昔饗宴千本桜」でした。
メインは「今昔饗宴千本桜」で、中村獅童さんとバーチャルアイドル初音ミクのコラボによる「超歌舞伎」です。
古典の名作をベースに、千年前に枯れてしまった千本桜を再び咲かせようと敵に立ち向かうお話。
音響も良く、観客もペンライトを使用したり、最後はスタンディングしたりと、コンサートのような感じでした。
伝統的な歌舞伎は何度も観たことがあったのですが、このような「超歌舞伎」は初体験でした。
歌舞伎はエンターテイメントですね。
こういう演目があると、特に若い世代も歌舞伎に入りやすいのではないかと思います。
この歌舞伎座で「超歌舞伎」が上演されるのは今回が初だそうです。
中村獅童さんが「この超歌舞伎が俺の生き方だ」と舞台で仰っていたのが印象的でした。
どう進化していくのか楽しみになります。
「旅噂岡崎猫」は通常の歌舞伎のスタイルでした。
これもかなり面白かったです。
夫婦が旅の途中でお寺を宿に訪ねるとそこにいた老婆は実は猫のお化けで、というストーリー。
これだけでも見る価値はあります。
歌舞伎は「型」の表現力や美しさが醍醐味ですが、意外とユーモアも多く笑える箇所もあります。
そして、伝統を引き継ぎながら、一方で現代風にアレンジしたり新しいことにチャレンジしたりする。
ここが歌舞伎の魅力です。
お芝居を観に行くのは久しぶりでした。
20代の頃は芝居を勉強していたこともあり、よく歌舞伎座を観にいっていました。
一幕席というのがあり、当時は3階席後方だった記憶があります。
席は遠いのですが、舞台全体を見下ろせ、しかも役者さんの声がどれだけ通るかを確認できるためとても勉強になったことを覚えています。
たまに舞台を観に行く。
感性が刺激されるような機会を適度な頻度で持ちたいと思いました。