0037 準備、準備、準備。

支援している会社のオフィスで、社長にパワーポイントで作成された資料を見せながら報告する。

一緒に支援している友人が作成した市場調査に関する資料だ。

友人は用事があるためまだオフィスには着いていない。

「なんで作成した本人がここにいないんだよ」と思いながら、社長に資料の説明をする。

社長から2点確認するよう依頼された。

その後、休憩時間に社長からコッペパンを頂き、なごやかに過ごす。コッペパンは普段食べないクリームといちごジャムだ。

一旦、外へ出る。

すぐに友人にTELするが、移動中のためか着信音のままだ。

LINEしようかと思ったが、彼が到着するのを待つことにした。社長から確認するよう言われている2点は直接話した方が伝わると思ったからだ。

あれ、2点ってなんだっけ・・・あ、1つは資料の不備のあった部分だ。もう1つはなんだっけ? 思い出せない・・・

外でうろうろしていたとき彼の姿が見えた。タバコを吸いに喫煙所へ向かっている。

おいおい、遅れてきたのにまずはタバコタイムかよ。

それにしても、残りの1つがなかなか思い出せない。

精神集中してみる。

あ、思い出した。

彼がタバコを吸い終わった頃合いを見計らって、声を掛ける。

「社長が2点ばかし確認したいって。」

「どこの部分?」

「1つは資料に不備があった部分。ま、これは口頭で説明すればいいよね。で、もう1点は今開発中の商品をどの地域に、どういったDMで進めていけばいいか。」

「・・・」

「大丈夫だよ、俺がフォローする。」

2人で会社の中に入る。

社長がいた部屋に入ると、中が薄暗い。入り口付近に見慣れない人たちが10人近くいる。

ん? 従業員?

よく見ると業者らしい。コンサルタント集団のようだ。

正面のスクリーンには業者が作った提案資料が映し出されている。市場調査に関するものだ。我々のものよりはるかに詳細に作られてあり内容もしっかりしている。

スクリーンを見つめる社長の背中が見える。

そのとき、社長が眼鏡を外しこう呟いた。

「これこれ、これを求めていたんだよ。よくできている。あの2人、ど素人が。」

部屋中が静まり返った。

あの2人? それって、俺らのこと? ど素人・・・。

目の前が真っ白になるという言葉があるが、目の前が限りなく暗くなっていく。

うちらはクビ?


というところで目が覚めました。

考えさせられる夢でした。

起きたとき、「準備の大切さ」を思い出しました。

準備が中途半端になっていたらダメだという警告でしょうか。

20代のとき外資系の会社で働いていました。米国のトップ企業の傘下にあった会社だったため、米国企業の人との交流も盛んでした。

あるとき自分のメンターになってくれていたアメリカ人女性がこう言いました。

「準備ってすごく大事。例えば、プレゼンするときでも、上司に報告するときでも。私の上司にあたるあの事業責任者は多くの人の前でプレゼンしているよね。でもね、あの人も準備にすごい時間かけているの。何日も準備に費やしているところを見ている。」

これを聞いたときとても驚きました。

プレゼンが簡単にできるくらい優秀だから、そういった役職まで上り詰められたのだと思っていたからです。

そうではなく、そういう立場にいるからこそ準備がさらに必要になると。

こんなことを休みの朝5時から考えさせられました。

35歳のときに40年以上続く会社を後継者として 事業承継を行い、6年間代表として経営に携わりました。代表を退任後は、中小企業の事業承継を支援しています。中小企業診断士/ビジネスコーチ
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