1157 『思い出トランプ』

『思い出トランプ』(向田邦子著/新潮文庫/1983年)

何をもって完となすのだろう。

短編を読んでいるといつも思います。

読み慣れていないからなのですが、その描写で何を伝えたいのかイマイチ掴めないときがあります。

本書は直木賞を受賞した作品を含む13編が収録されています。

巻末の解説で水上勉さんは向田さんを「独自の『人生切り取り絵図』に才を傾けていた孤独な画家」と表現しています。

そして、こう書いています。

「短編を勉強したい方があるなら、この『思い出トランプ』の一、二編を写してみられるといい。手頃の枚数だ。私のいっていることがよく理解されるはずだ。向田さんはつまり、そういう作品をのこして亡くなった。」(p. 245)

さっそく『かわうそ』と『はめ殺し窓』を原稿用紙に書き写してみました。

日常のなかで感じる心の動きを、会話や過去の回想を交えながら表現していく。

それが作品となるということがなんとなくわかりました。

向田さんの作品にはユーモアがあります。

読んでいてもクスっとなるのですが、書き写しているとそれがよくわかります。

ただ、短編はエッセイほど強い印象が残りませんでした。

何度か読み直さないと良さがわからなそうです。

もう何編か筆写してみたいと思っています。

経営経験やコーチングの実践を通じて、深い対話により経営の選択肢を広げ、納得感のある意思決定をご支援しています。また、組織やチームの関係性を育む支援に取り組んでいます。3Cサポーター/中小企業診断士
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