日鉄とUSスチールの買収問題に絡み、米国クリーブランド・クリフス社のゴンカルベスCEOが会見を開きました。
「中国は悪い。中国は邪悪だ。中国は恐ろしい。しかし日本はもっと悪い」
後ろにある星条旗を触りながらこう付け加えました。
「お前たちは1945年以来何も学んでいない。我々がいかに善良で親切で寛大か学んでいない」
寝る前にこの会見をテレビで見たのですが、久しぶり激しい憤りを感じました。
さらに、日本の総理がバイデン大統領へ懸念を示したことに触れ、CEOはニタニタした表情でこう言いました。
「大統領に就任するトランプ氏に同じ要求をしてほしいね。面白い一日になりそうだ」
私の中での嫌悪感が増しました。
ニュースのキャスターの顔にも怒りが表れ、「(CEOの)名前も言いたくありませんが」とコメントしていました。
星条旗を触ったあとで「1945年〜」と言い出した。
星条旗を触るという行為、「1945年」という言葉。
この2点が組み合わされたとき、強いメッセージ性(攻撃性)を帯びますね。
これを映像として見たとき、かなりの怒りが込み上げてきました。
面白いと思ったのは、翌朝の朝刊でこの記事を読んだとき、字面からはそこまでの攻撃性を感じなかったことです。
淡々としているというか、「あー、こういう発言をしたのね」くらいの感じ。
伝わってくる熱量が全く違ったのです。
それくらい映像というのは大きなメッセージ力があるんだなと。
このCEOは過激な発言で注目を浴びたかったのでしょうか。
米国内でも冷静に批判的に受け止めた人も多いでしょう。
ただ、こういったパフォーマンスをしても良いんだという風潮はさらに広がっていくのではないかと思います。
気になったのは、こういう人がトップにいることにそこの社員はどう感じているかです。
恥ずかしいと思わないのかな。
私はこういう経営者が率いる組織では働きたくないです。
品が無さすぎる。
会社であれ、国であれ、品のないリーダーは避けたいです。