80代の社長と、80代の顧問税理士。
このお二人の打ち合わせの場に同席する機会がありました。
お二人の関係は40年以上にもわたり、会社が設立される前に一緒の会社で働いていた同僚でもあったようです。
社長が会社を設立した際、顧問として税理士の先生が会計面の支援を行うことになりました。
そんな老練なお二人の会話にジーンとするものがありました。
80代となった今でも会社経営にエネルギーを注いでいる社長に対して、税理士の先生が静かにこう仰いました。
「社長が思う存分やりたいところまでやれば良いですよ。その気がなくなったら会社を引き継ぐなり畳むなりすればいいのではないですか。」
この言葉の裏には多くのことが詰まっているように感じました。
40年以上のお二人の関係性、会社の浮き沈みや様々な課題に対応してきた過去。
経営支援をしていると、どうしても会社をどう引き継いでいくか(事業承継、M&Aなど)を考えてしまいます。
社長が高齢であればあるほど、その意識を強く持ちながら支援に入ります。
でも、社長がこれを生きがいとしているのであれば、気力が続く限りとことんやることも選択肢のひとつになる。
無理に誰かに引き継がなくても良い。
それが社長には幸せなことでもあるのです。
そんな社長の背中をそっと押した税理士の先生の言葉には深みと味わいがありました。
経営支援って何だろうか。
その一端をこの言葉から教えてもらったように感じます。
