『帝国データバンクの経済に強くなる「数字」の読み方』(帝国データバンク情報統括部著/三笠書房)
本書のタイトルに惹かれ手に取りました。
帝国データバンクならではの視点で経済に関連する数字の読み方が学べると期待しました。
読んだ感想としては、「物足りない」。
ニュースで出てくる話題を数字の観点で述べていくので読みやすくはなっているのですが、ところどころに説明が足りなかったり、中途半端な終わり方をしていたりといった印象を受けました。
文章を書くうえでの詰めが甘いというか。
複数人で執筆しているからでしょうか。
本書からの大きな学びとしては、「数」と「割合」を意識することが大事であるという点でした。
「割合をみたら数を確認し、数をみたら割合を確認する」(p.155)
「メディアのほか情報が洪水のように溢れる現代社会においては、情報の信憑性を判断するためにも割合と数のバランスを意識することが必要です。」(p.157)
たしかに情報が多いときには、さっと数字のインパクトだけが入ってくることがあります。
「〇〇は3倍になった」という表現は、10が30になるのと、1万が30万になるのでは全く違った話になります。
「数字」を見たら「割合」を、「割合」を見たら「数字」を意識する。
この考え方は常に持っていたいと思います。