0599 アウフヘーベン

昨日は月1回の勉強会がありました。

課題図書を読みながら経営支援を考えていく勉強会です。

毎回学びがあるのですが、今回も良い学びがありました。

今回の課題図書では、著者が日本企業の文化について否定的な意見が随所に見られます。

否定的な意見が多すぎると読み手は気分が沈んでいくこともあります。

参加者からもそういった意見がありました。

そんなとき、ある参加者がこう指摘しました。

著者は学生時代はドイツ哲学を専攻していたこともあり、著者の思考方法はアウフヘーベンなのではないかと。

「アウフヘーベン」という言葉を初めて知りました。

アウフヘーベンとは、ドイツの哲学者ヘーゲルが用いた概念で、対立する二つの要素を、完全に否定するのではなく、それらを統合し、より高次の段階へ昇華させることを意味しています。

一旦否定しつつも、最終的には統合し、さらに上の状態へ持っていく。

確かに、課題図書の書かれ方もそういう感じになっています。

日本企業の文化をあらゆる角度から否定しているのですが、良さもあることを認識し、それを生かしながら、次の段階へ進む提案がなされています。

アウフヘーベンという考え方も学びの一つではあったのですが、それよりも、著者の経歴を見てアウフヘーベンで思考しながら本を書いているのではないかといった参加者の見方に大きな学びを得ました。

そういうところまで考えながら本を読むのかと。

毎回刺激のある勉強会です。

経営経験やコーチングの実践を通じて、深い対話により経営の選択肢を広げ、納得感のある意思決定をご支援しています。また、組織やチームの関係性を育む支援に取り組んでいます。3Cサポーター/中小企業診断士
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