『小規模事業者持続化補助金』申請に必要な「経営計画書」と「補助事業計画書」の書き方

こんにちは、3Cサポートの平山です。

小さな会社やお店など「小規模事業者」に該当する事業者向けに、販売促進に活用できる国の補助金があります。チラシ作成、ホームページ作成、店舗改装などにこの補助金が活用できます。

ここでは、補助金申請の中でも書くのが難しい「経営計画書」「補助事業計画書」の書き方を解説します。参考にしてください。

*ここでは「小規模事業者持続化補助金(一般型)」を取り上げます。

目次

書き方を考える前に(小規模事業者持続化補助金)

助金の申請書を書き始める前に確認しておきたいことがあります。

この補助金で求められているのは何か

これを把握してから申請書を書き始めることが、結果として採択につながりやすくなります。

『公募要領』をざっくり読む

補助金のホームページにいくと必ず『公募要領』がダウンロードできます。こちらをダウンロードしましょう。

(小規模事業者持続化補助金ホームページ)

そして、ざっくりで構わないので読んでみてください。馴染みのない言葉も多く読みづらい部分はたくさんありますが、目次などを見ながら、何が書かれているかを把握しましょう。

対象となる事業者か

『公募要領』の中に「2.補助対象者」という項目があるので、自分が申請対象者であるかをまず確認します。小規模事業者持続化補助金は、「小規模事業者」でないと申請できません。

(「小規模事業者持続化補助金<一般型>」公募要領から抜粋)

例えば、雑貨店を営んでいる事業者は「商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)」に該当するので「常時使用する従業員の数 5人以下」が対象になります。

業種によって異なりますので、確認しましょう。どこに該当するかわからなかったら、補助金事務局へ問い合わせましょう。丁寧に教えてくれます。

対象となる事業と経費

小規模事業者持続化補助金は販促等に活用できるとお伝えしました。『公募要領』の中の「3.補助対象事業」と「5.補助対象経費」に、どういった事業が対象で、どの経費が対象になるかが記載されています。取り組もうと考えている事業が当てはまるか確認しましょう。

審査する項目は何か

小規模事業者持続化補助金は、申請書の審査があります。どういったことを審査されるのかも確認しておきましょう。『公募要領』の「7.採択審査」にどのように審査するか説明が載っています。

ここが重要な部分です。

(「小規模事業者持続化補助金<一般型>」公募要領から抜粋)

書き方①:まずは「ストーリー」を考える(小規模事業者持続化補助金)

ここから書き方について解説していきます。

「ストーリー」は読みやすい

計画書を書く際には「ストーリー」を意識しましょう。無機質な計画書より「ストーリー」に沿って書かれた計画書の方が読み手に伝わりやすくなります。

「ストーリー」の骨子

「ストーリー」を考える上で、以下の項目を考えてみてください。

  1. 現在
    • 現在の事業の状態はどのようになっていますか?
  2. ありたい姿
    • 理想とする未来はどのような姿ですか?
  3. 課題
    • ありたい姿に到達するまでに乗り越えないといけない課題は何ですか?
  4. どのように
    • 課題をどのように乗り越えていきますか?
  5. 補助金の活用
    • 補助金をどのように活用しますか?

「ストーリー」の例

現在事業が 〇〇〇〇(現状)な状態で、 
〇〇〇〇(課題)の課題があります。

今後は 〇〇〇〇(ありたい姿)のような状態にしていきたいと思っています。
なぜなら 〇〇〇〇(理由)だからです。

そのために、この補助金を活用して 〇〇〇〇(補助金の活用)の取り組みを行い、
〇〇〇〇(課題)の課題を 〇〇〇〇(どのように)することで解決します。

そして、お客様に 〇〇〇〇(商品・サービス)を提供し、
〇〇〇〇(ありたい姿)を実現したいと考えています。

この「ストーリー」を頭に入れながら申請書を書いていくことをおすすめします。

書き方②:経営計画書(小規模事業者持続化補助金)

「ストーリー」がイメージできたら、経営計画書と補助事業計画書に何を書くかを考えていきます。

経営計画書と補助事業計画書の違い

経営計画書: 現在行っている事業のことを書いた計画書

○ 補助事業計画書: この補助金を活用して行う事業のことを書いた計画書

経営計画書に書くこと

事業概要

現在どういった事業を行っているかをまとめていきます。以下の項目を盛り込んでみてください。

  • 理念や事業の目的
  • 提供している商品やサービス
  • 商品やサービスごとの売上・利益額
  • 顧客ターゲット層
  • 競合他社

現状抱えている課題

現在事業を行っている中で抱えている課題をまとめます。

事業の強みと弱み

事業を行う上で強みとしているものは何かを挙げていきます。逆に、弱みと感じている点も考えてください。

追い風と向かい風

世の中の流れやお客様の考え方の変化など、自社にとって何が追い風になっているのか、また何が向かい風になっているのかを考えます。

市場動向

行っている事業は市場としてはどのような傾向にあるかを調べましょう。インターネットで「〇〇(業種名) 市場動向」と検索すると出てきます。

市場動向を簡単にまとめます。できれば図表などを引用してください。図表があるとわかりやすくなります(引用する際は引用元を必ず記載してください)。

(例:「理美容市場に関する調査結果2021」矢野経済研究所)

今後の目標

会社としてどのような目標があるか熱く語りましょう。

書き方③:補助事業計画書(小規模事業者持続化補助金)

次に補助事業計画書に何を書くか考えていきます。

補助事業計画書に書くこと

補助事業の目的

この補助金を活用してどういったことを成し遂げたいかをまとめます。

取り組み内容

この補助金を活用してどのようなことに取り組んでいくかをまとめます。

課題

取り組んでいく中でどのような課題が想定されるか整理します。

誰と

この取り組みに関わる人は誰かを書き出します。社内メンバーだけでなく、社外のパートナーも盛り込んでください。

スケジュール

取り組む内容はそれぞれどのくらいの期間で行っていくかをまとめます。

効果

取り組んだ内容でどのような結果が想定されるかをまとめます。売上、利益、客数などがどのように変化するかを考えましょう。

そして、この事業で投じた費用をどのくらいの期間で回収できるかを盛り込むとさらに良くなります。

これ以外にも、数字では表わしにくい効果も書いていきます(例えば、顧客満足度が上がるなど)。

書き方④:ポイント(小規模事業者持続化補助金)

ここでは計画書を仕上げていく上で知っておきたいポイントをいくつかご紹介します。

自分の言葉で

「ストーリー」を意識しながら、自分の言葉で文章を書いてください。慣れていない言葉や表現を使う必要はありません。自分の言葉で熱く書いていく方が読み手に伝わります。

図表を用いる

図表を盛り込むと読みやすい計画書になります。例として以下の情報には図表を用いてみてください。

数字: 複数の数字を文章で書くと読みづらくなるので、表にまとめると読みやすくなります。

○ 市場動向: 市場動向は図(グラフ)を引用しましょう。

○ 比較もの: 何かと何かを比較する際には、表にするとわかりやすくなります。

○ 成果物: チラシ、ホームページなど成果物はイメージ図を載せましょう。

何回も書き直す

補助金申請の計画書は「作文」です。何度も文章を書き直すことでより読みやすく審査員に伝わる計画書になっていきます。時間が許す限り、何度も書き直し修正することをおすすめします。また、他人に読んでもらいフィードバックを受けることもおすすめです。

強調

読み手である審査員に読んでもらいたい箇所を、赤字、下線、太字などで強調することもおすすめです。ただし、やり過ぎると逆に読みづらくなるので注意が必要です。

まとめ

「小規模事業者持続化補助金(一般型)」の「経営計画書」と「補助事業計画書」でどういった内容を盛り込めばいいかを解説しました。これらは他の補助金申請でも盛り込みたい基本的な内容です。

「小規模事業者持続化補助金(一般型)」は比較的申請しやすい(計画書が書きやすい)補助金ですので、ぜひご自身で申請書作成にトライしてみてください。

35歳のときに40年以上続く会社を後継者として 事業承継を行い、6年間代表として経営に携わりました。代表を退任後は、自身の経験をもとに中小企業の事業承継を支援しています。中小企業診断士、ビジネスコーチ。